家庭医療と痛みの診察室

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線維筋痛症患者におけるドライニードルと鍼灸の有効性

線維筋痛症患者におけるドライニードルと鍼灸の有効性。システマティックレビューとメタアナリシス

Valera-Calero JA, Fernández-de-Las-Peñas C, Navarro-Santana MJ, Plaza-Manzano G. Efficacy of Dry Needling and Acupuncture in Patients with Fibromyalgia: A Systematic Review and Meta-Analysis. Int J Environ Res Public Health. 2022 Aug 11;19(16):9904. doi: 10.3390/ijerph19169904. PMID: 36011540; PMCID: PMC9408486.

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

 

背景

線維筋痛症(FM)は、慢性的な痛み、疲労睡眠障害、生活の質および日常機能の障害を伴う症候群である。

内科的治療や心理療法に加えて、鍼治療やドライニードルなどの治療法がFM患者の痛みや障害を軽減することを目的としている。

目的

本研究の目的は、FM患者における痛み、機能、障害に関するドライニードルと鍼治療の効果を短期と長期の両方で調査することである。

方法

MEDLINE、PubMed、SCOPUS、Web of Scienceの各データベースから、痛み、疲労睡眠障害QOLの低下、日常生活機能の改善に対するドライニードルまたは鍼治療の有効性データを評価した無作為化対照試験研究を系統的に検索した。

方法論の質を含む質的分析と系統的なデータ統合が行われた。合計25件の研究が選択基準に適合していた。ほとんどの研究の方法論的質は許容範囲内であった。

結果

4つの研究ではドライニードルの効果が評価され、21の研究では鍼治療の効果が評価された。一般に、両者の介入は、痛み、不安、抑うつ疲労、こわばり、睡眠の質、生活の質を改善した。しかし、どの研究でも両技術は比較されていない。

鍼治療とドライニードル治療は、どちらも短期的には痛みの圧力閾値、不安、抑うつ疲労睡眠障害、障害を減少させるので、FM患者には有効であると思われる。

しかし、長期的には両者の比較や応用が必要である。

キーワード:鍼灸、慢性疾患、ドライニードル、線維筋痛症、システマティックレビュー。

 

所感

線維筋痛症に対して鍼治療とドライニードリングが有効なようです。ドライニードリングについては、下記ページが参考になりました。

 

harikyuiryo.or.jp

mumsaic.jp

 

www.medicalonline.jp