家庭医療と痛みの診察室

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群発頭痛に対して翼口蓋神経節の末梢神経刺激が有効

難治性の慢性群発頭痛に対する翼口蓋神経節への末梢神経刺激の安全性と有効性に関するシステマティックレビュー

Sánchez-Gómez LM, Polo-deSantos M, Pinel-González A, Oreja-Guevara C, Luengo-Matos S. Systematic review of the safety and effectiveness of peripheral neurostimulation of the sphenopalatine ganglion for the treatment of refractory chronic cluster headache. Neurologia (Engl Ed). 2021 Jul-Aug;36(6):440-450. doi: 10.1016/j.nrleng.2017.11.002. Epub 2019 Aug 11. PMID: 34238527.

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

はじめに

 本研究は、難治性の慢性群発頭痛の治療において、翼口蓋神経節(SPG)の末梢神経刺激の安全性と有効性を評価することを目的とした。

開発

 様々な医療データベースを用いて、科学文献の系統的なレビューを行った。論文の検索は2016年10月31日まで継続し、臨床試験、システマティックレビューおよび/またはメタアナリシス、医療技術評価報告書、および治療に伴う効率/効果または副作用の測定を含む臨床実践ガイドラインを対象とした。

 レビューでは、コホート研究、症例対照研究、ケースシリーズ、文献レビュー、編集者への手紙、オピニオンピース、論説、および同じ機関からの後続の出版物によって重複したり古くなったりした研究は除外した。

結果

 有効性に関しては、SPG刺激が痛みの軽減、発作の頻度、薬の使用量、患者のQOLにポジティブな結果をもたらすことがわかった。

 安全性に関しては、介入後30日以内に有意な数の有害事象が認められた。一部の患者ではデバイスの取り外しが必要であった。

 フォローアップデータはほとんどなく、長期的なデータも得られていない。

結論

 これらの結果は、入手可能な証拠が限られているにもかかわらず、有望である。難治性の慢性群発頭痛患者に対するSPG刺激の安全性と有効性の研究を継続することが不可欠であると考える。

 また,この治療法が適応となる場合には,治療状況を注意深く観察する必要がある。

キーワード Cefalea en racimos;群発頭痛;蝶口蓋神経節;神経刺激;Revisión sistemática;蝶口蓋神経節;システマティックレビュー。

 

所感

 群発頭痛に対して翼口蓋神経節の末梢神経刺激が有効なようです。翼口蓋神経節ブロックに関しては、下記のサイトを参考にさせていただきました。

 

fujizai.jp