家庭医療と痛みの診察室

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線維筋痛症に侵襲的治療が有効(メタアナリシス)

線維筋痛症患者における侵襲的手技の有効性:システマティックレビューとメタアナリシス

Sarmiento-Hernández I, Pérez-Marín MLÁ, Nunez-Nagy S, Pecos-Martín D, Gallego-Izquierdo T, Sosa-Reina MD. Effectiveness of Invasive Techniques in Patients with Fibromyalgia: Systematic Review and Meta-Analysis. Pain Med. 2020 Nov 6:pnaa321. doi: 10.1093/pm/pnaa321. Epub ahead of print. PMID: 33156331.

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

目的

 システマティックレビューとメタアナリシスを通じて、線維筋痛症患者における侵襲的手技の有効性に関するエビデンスを総合的に検討し、検討した研究の方法論の質を評価する。

方法

 系統的レビューおよびメタアナリシスは、システマティックレビューおよびメタアナリシスの優先報告項目(PRISMA)声明で定義されている通りに実施された。書誌調査は、PEDro、Cochrane、PubMed、Science Direct、Web of Science、Google Academics、Dialnet、Scieloの各データベースで2018年9月~12月に実施した。

結果

 侵襲的手技は、疼痛、線維筋痛症の影響、および疼痛圧閾値の有意な低下をもたらすことが示された(標準化平均差[95%信頼区間]:-0.94 [-1.44, -0.44]、グローバル効果のP=0.0002、-0.99 [-1.69, -0.29]、グローバル効果のP=0.006、および0.31 [0.02, 0.61]、グローバル効果のP=0.04、それぞれ0.31)。最後に、介入後のQOL変数には有意な増加が認められた(0.84 [0.30, 1.38]、グローバル効果のP = 0.002)。

結論

 侵襲的手技は、疼痛緩和に有効であると考えられ、短期的な疼圧閾値の上昇、QOLの改善、線維筋痛症の影響の減少をもたらすと考えられる。

 

キーワード 鍼治療;乾式針治療;線維筋痛症;メタアナリシス;疼痛管理。

 

所感

 線維筋痛症に対して侵襲的処置も有効という研究です。ここでいう侵襲的処置とは、要約からは鍼治療と推察されます。本文が有料だったため申し訳ございません。。