術後鎮痛に選択的COX-2阻害薬治療は安全で効果的（メタアナリシス）

膝・股関節全摘術後の患者における術後疼痛管理に対する選択的COX-2阻害薬の有効性と安全性：メタアナリシス

Jiang M, Deng H, Chen X, Lin Y, Xie X, Bo Z. The efficacy and safety of selective COX-2 inhibitors for postoperative pain management in patients after total knee/hip arthroplasty: a meta-analysis. J Orthop Surg Res. 2020 Feb 5;15(1):39. doi: 10.1186/s13018-020-1569-z. PMID: 32024535; PMCID: PMC7003344.

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

背景

　現在、多くの選択的シクロオキシゲナーゼ（COX-2）阻害薬が臨床で使用されている。COX-2阻害薬は、抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用、消化管安全性が良好である。しかし，膝関節全摘術（TKA/THA）後のCOX-2の鎮痛効果や副作用については十分には知られていない。

目的

　TKA/THAを受けた患者の術後疼痛管理における選択的COX-2阻害薬の有効性と安全性を評価する。

方法

　無作為化比較試験（RCT）を医学文献データベースから検索した。主要評価項目と安全性を解析するために、リスク比（RR）標準平均差（SMD）と95％信頼区間（CI）を算出した。

結果

　3104名の患者を対象に、合計18件の論文（23件の比較試験）が検索された。そのうち、1910例（61.5％）が実験群に、1194例（38.5％）が対照群に無作為に割り付けられた。主要評価項目は，安静時および歩行時（3日以内）のVASスコアであった。その結果，選択的COX-2阻害薬を投与された患者では，対照群に比べてVASスコアが有意に低下することが明らかになった。