赤ちゃんが感じる痛みは将来に影響する(文献)
赤ちゃんの痛みとケア
with NEO 33(5): 714-718, 2020.
要約
「はやわかりcheck!」
・NICU入院中の新生児は平均23回もの痛み刺激・ストレスを受けている.
・繰り返す痛み刺激・ストレスにより, 脳の特定の部位が影響を受けている.
・脳の特定の部位が障害を受けた結果, 生涯にわたり認知機能の低下が発生する.
・母親が児をケアすることに対する制限が, さらに認知機能の障害を助長している可能性がある.
・生存のための治療と, 痛み刺激・ストレスへのケア, そして母親のケアへの参加とを両立していく必要がある.
「1 痛み刺激・ストレスが児に与える認知機能への影響」
NICUに入院し治療を受けた児が, 認知機能, 学校での学習に困難さを持っていることは2000年代から報告されていた. Johnsonらは1995年に英国で出生した, 在胎25週以下の児307人を対象に, 11歳での認知機能に関して調査している. 219例が調査され, 早産児はクラスメイトと比較し認知機能が有意に低下していた.
所感
赤ちゃんの時に感じた痛み記憶は、その後の人生に影響を与えます。赤ちゃんと接する時には常に心に留めておかなければなりません。