静脈穿刺時にはケタミン外用が痛みを和らげる
静脈穿刺の痛みを軽減する局所麻酔薬としてのケタミンの局所投与。無作為化比較試験
Heydari F, Khalilian S, Golshani K, Majidinejad S, Masoumi B, Massoumi A. Topical ketamine as a local anesthetic agent in reducing venipuncture pain: A randomized controlled trial. Am J Emerg Med. 2021 Apr 3;48:48-53. doi: 10.1016/j.ajem.2021.03.055. Epub ahead of print. PMID: 33836388.
目的
痛みのコントロールはED患者管理の重要な側面であり、地域のリソースの利用可能性とスタッフの能力や経験の両方に影響されて、世界中でさまざまなプロトコルが使用されている。
本研究では、急性期の疼痛緩和におけるケタミン外用薬の使用について、リドカイン-プリロカイン(EMLA)クリームと直接比較して評価することを目的とした。
材料と方法
この無作為化臨床試験では、ESIトリアージシステムでレベル4または5に分類された成人患者300人が登録された。
これらの患者を無作為に3つのグループに分けた。
静脈穿刺部位は,第1群では2gの10%ケタミンクリーム外用薬,第2群では2gの5%EMLAクリーム外用薬で覆われ,最後に第3群(対照群)ではプラセボ(2gのコールドクリーム)で覆われた。
試験の主要評価項目は、報告された痛みの重症度で、副次的評価項目は、局所麻酔の開始、および指摘された副作用だった。
結果
集められたデータによると、両介入群の静脈穿刺時の痛みのスコアは、対照群に比べて有意に低かった(P < 0.05)。
しかし、痛みのスコアは2つの介入グループ間で差がありませんでした(P = 0.395)。
局所麻酔の開始において、ケタミンとEMLAの間に統計的に有意な差はなかった(P = 0.419)。
痒みと刺激は、ケタミンと比較してEMLA群で有意に高かった(P < 0.05)。
結論
本研究は、局所皮膚ケタミンがEMLAと同様に静脈穿刺時の痛みを和らげる効果があることを示した。
キーワード 救急部、ケタミン、リドカイン-プリロカインクリーム、疼痛、静脈穿刺。
所感
静脈穿刺時にはケタミン外用が痛みをやわらげるようです。