家庭医療と痛みの診察室

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変形性膝関節症に対して、ラジオ波焼灼術は安全で有効な治療

変形性膝関節症に対するラジオ波焼灼療法の有効性と安全性:無作為化比較試験のメタアナリシス

Zhang H, Wang B, He J, Du Z. Efficacy and safety of radiofrequency ablation for treatment of knee osteoarthritis: a meta-analysis of randomized controlled trials. J Int Med Res. 2021 Apr;49(4):3000605211006647. doi: 10.1177/03000605211006647. PMID: 33887985; PMCID: PMC8072859.

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 

目的

 変形性膝関節症の治療における高周波焼灼術の有効性と安全性を評価すること。

方法

 PubMed, Cochrane Review, Embase, Google Scholarのデータベースを用いて文献調査を行った。

 2人の査読者が,検索されたすべての研究の適格性を独立して評価した。研究の報告は,結果の信頼性と真正性を確保するため,「Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-Analyses(PRISMA)」ガイドラインに基づいて行った。

 統計解析は、STATA version 13.0を用いて行った。

結果

 データ抽出とメタ解析のために9つの無作為化比較試験が集められた。

 高周波焼灼療法を行った患者とプラセボを投与した患者では,4,12,24週目の痛みのスコアに有意差が認められた。

 さらに、高周波焼灼術の使用は、4、12、24週間後のWestern Ontario and McMaster Universities Arthritis Indexの結果の改善と関連していた。

 また、高周波焼灼術を受けたすべての患者に重篤な有害事象は認められなかった。

結論

 ラジオ波焼灼療法は、変形性膝関節症患者の痛みの軽減と膝関節機能の改善に有効であり、副作用のリスクを増大させることなく安全である。

キーワード 変形性膝関節症,有害事象,膝関節機能,メタアナリシス,疼痛,ラジオ波焼灼術。

 

所感

 変形性膝関節症に対して、ラジオ波焼灼術が安全で有効な治療なようです。